札幌(とか)の銭湯を(おふろニスタが)行く

家が火事になりましてね。風呂がないんですよ。で、チャリで札幌の銭湯を巡っていたら、いつの間にかおふろニスタになっていました。中年男性がお風呂が好きだと叫ぶだけのブログです。

せん湯とごはんvol.6)中央区南4条『喜楽湯』と『サッポロ一番塩らーめん』

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食欲が止まらない。

なまじ量が食べられるために、一度に消えていく食材が多すぎる。

これはお金の問題だけではない。

加齢に伴い、食べたものがそのまま体にこびりつき始めている。

現在、私の体重は過去最大まで増加し、体脂肪率も新記録更新中である。

というのも、私は季節の変わり目に心身のバランスを崩してしまいがちなのだ。

昨年は、気が狂ったように自転車に乗りまくり、筋トレにはげみ、体をいじめぬくことで精神の平衡を保っていた。

今年は、それが食へと転化している。

まずい。

このままでは欲望に飲み込まれてしまう。おふろ・ジャバザハット・ニスタと呼ばれる日々はもうそこまで来ている。

だが、安心してほしい。

そんなとき、札幌市民には己の欲望を合法的に消し去ることができる場所がある。

暴走する前に欲望を吐き出す。たまる前に出す。それもいっぱい出す。これを穏便に行える場所。

「すすきの」だ。

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コロナの影響もあり、ずいぶんすすきので裸になっていなかった。正確に言えば、すすきののはずれだが。

かつては毎週のように通い詰めたが、ずいぶんと足が遠のいていた。

札幌市内唯一の地下サウナを持つ、怒りと悲しみが存在しない銭湯『喜楽湯』。

2020年から開店時間が11:00と1時間早くなり、午後から始まる仕事の前に行きやすくなった。

久しぶりのかの地への訪問にペダルを踏む脚にも力がこもる。

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開店が早くなったとはいえ、仕事前ゆえ、カラスの行水になるのは仕方がない。

こういう時間がない場合、私はジャイアントセットを決め込むことにしている。

ジャイアントセットとは、『サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→大休憩』を1セットとして行う、より遠くへ跳ぶための方法だ。

休憩が少ない分、時短になる。そして、これがキマル。おもしろいくらいに。

しかし、ジャイアントセットは明らかに体への負担が大きい。

胸のドキドキは恋と見まごうほどに高まり、気になるあの子を前にしたかのように顔は赤らみ、告白の前くらい体中が汗まみれになる。

中年男性にはいささか刺激が強すぎる危険な時短テクニック。それがジャイアントセットだ。

それでも、やってやる。

やってやってやりまくるんだ。

おろしたての戦車でぶっ放してやろうじゃないか!

いざッ!!

地下サウナ・地下水風呂での地下ジャイアントセットじゃいッ!!

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やる気に満ちた体で地下への階段を下りる。

珍しく、広々としたサウナ室には人がいない。

久しぶりの喜楽湯。

私だけの贅沢な時間が始まる。

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相変わらず熱い。

でも、時間短縮にはもう少し熱が必要だ。

サウナマットをしいて1段目に立つ。天井が気になるが、ひとりだからできるわがままな入り方ににやついてしまう。

熱い。

体中の穴という穴が広がっていく。

拡張につぐ拡張。

足元のサウナマットが濡れる。

我慢の限界はすぐにやってくる。

喜楽湯は水シャワーもちんちんだ。

地下水風呂ももちろんちんちんに冷えている。

水の中で目一杯手足を伸ばす。

収縮。

あちこちが縮こまる。

間を置かずにサウナ室へ。

ふたたびの拡張。

そして、ふたたびの収縮。

さらなる拡張。

さらなる収縮。

そして訪れる恍惚。

ソシテオトズレルコウコツ。

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憑き物がおちた。いつも以上に仕事に励めそうだ。

自転車をこぎ始めると、体には健康的な空腹が広がっていた。

何かを食べに行く時間はないかぁ。でも、お弁当という気分ではないな。職場で電子レンジ使えるから、何か作ろうか。レンチンできれば、袋ラーメンができるな。冷凍野菜とか使えば、ちょっといい感じになるね。たしかシーフードミックスもあったはず。卵をスープに混ぜまぜして、小田巻蒸し風ってのも面白いね。やべ、よだれ。マスクしててよかったー。

職場までの時間、私の頭は食べ物でいっぱいになる。そして、決めた。

あれだ。

あれしかない。

サッポロアズナンバーワン。

サッポロアズナンバーワン。

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サッポロアズナンバーワン。

サッポロ一番塩らーめんッ!!

便利な世の中だ。

レンジだけでポロイチができる。

付け合わせに入れたいんげんの色合いも食欲をそそる。

予定通り、卵を混ぜこんだスープは茶碗蒸しのようにふるふるだ。

ひとくちすする。

うめえ!

もうひとくち。

はーうめえ。

はーうめええええええ

ぶひぶひぶひぶひ

ぶひぶひずるずるぶひぶひ

ぶひぶひずるぶひずるぶひぶひずる

ひゃっはー!

最高にハイってやつだッ!!

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おかしい。

私は喜楽湯に欲望を置いてきたはずだった。

これは一体全体どうなっているんだ。

だが、そんな疑問は浮かんだそばからすぐ捨てた。

なぜなら、お風呂上がりのごはんはうまいからだ。笑顔がこぼれるほどうまいからだ。思わず踊りだすほどうまいからだ。

そして、ポロイチうまいのだ。ゴマの風味がうまいのだ。汁まとう麺がうまいのだ。茶わん蒸しスープもうまいのだ。

のだのだのだともそうなのだ。

それは断然そうなのだ。

サンマのひらきがなんなのだ。

サンマばかりがマンマじゃないのだ。

のだのだのだともそうなのだ。

それは断然そうなのだ。

 

……ん?

なんですか?

うるさいですよ。

あのね、人のことをジャバザハットって呼ぶのはよくないことですよ。知らないんですか?

失礼ですよ、まったく。ぷんぷん。