白石区
白石区は難しい土地だ。 何がどう難しいかを説明するのは無粋というものだが、多くの札幌市民(とりわけ白石区民)は「うむ」と頷いてくれるはずだ。 だからなのか、白石区の銭湯は総じてホスピタリティが高い。利用客のことをよく考えている。 たとえば、白…
8月のある日、札幌市内のこの5店舗がパインアメの湯を同時に実施するというイベントがあった。 さつよく(札幌公衆浴場商業協同組合)が主導ではなく、あくまで各々の裁量と探求心が生んだイベントだ。 第1弾のときもワクワクしてブログを更新した。その感想…
どりーむぉん どりーむぉん どりーむぉん どりーむぉん どりーむぉん どりーむぉん どりーむぉん うぉぉぉおんー 朝から頭の中でエアロスミスが歌っている。 札幌に残る数少ない番台式の銭湯・美春湯がロビー式に改装する。その前に、無料で、誰にでも、改装…
大きなうねりの始まりは「共栄湯」だった。 『パインアメの湯』という大人の子ども心をくすぐる薬湯が実施されると、札幌の銭湯愛好家たちはにわかに色めきだった。 「女房を質に入れてでも行かにゃッ!!」 「仕事なんてやってられるかッ!!」 「甘い匂い…
重い。 体が重い。 心が重い。 体が重いから心が重いのか、心が重いから体が重いのか。卵が先で、鶏があとなのか、鶏が先で、卵はあとなのか。無から有が作られたのか、有が無を照らし出したのか。右がマナなのか、左がカナなのか、それとも左が俺で、俺がお…
お金は寂しがり屋だという。私と同じだ。 だったら、その寂しさを紛らわせに私のところに来ればいいのに、彼女はどうも人見知りなようだ。そんなところまで私と同じだ。 では、私のところにお金がうなるほどまわってきたとしたら、私は何をするだろうか。 毎…
贅沢は敵だ。そう思って今までこらえてきた。 だが、それはおおむね功を奏すことはなかった。 無理な我慢が鬱屈した人間性を形成し、その発散のため、多くの破壊衝動に身を委ねざるを得なかった。 若かりし頃、北海道有数の名水の産地、羊蹄山の『ふきだし公…
肉欲が抑えきれない。 どうしても鎮まらない。 自分で言うのもなんなんだが、私はおおむね欲の少ない人間だと思っている。パンツは擦り切れるまで履くし、着れる服があれば、特段新しく買うことはない。 何か欲しいものがあるわけでもないし、何かを失いたい…
四天王と聞いて、何を思い出すだろうか? 玄武・青龍・白虎・朱雀 三沢・川田・小橋・田上 コロッケ・清水アキラ・クリカン・ビジーフォー 前田・鬼塚・薬師寺・葛西 スカルミリョーネ・カイナッツォ・バルバリシア・ルビカンテ 数えあげればキリがない。ゆ…
北海道にはアイヌ由来の地名が多い。 札幌は『サラポロペッ』だとか、そのまま『サッポロ』というアイヌ語が由来になっているそうだし、愛別(あいべつ)という悲しい漢字があてがわれている町の語源も『アイペッ』という単語だという。 くわしくはこちらを…
女性らしさ、男性らしさという概念がある。 個人的には、女性は女性らしくあるべきという考え方はあまり好きではないし、その逆もあまり好きではない。女性らしい男性がいてもいいし、男性らしい女性でも、女性とも男性ともつかないらしさもあっていい。 い…
札幌に来るスポーツ選手、芸能人は口をそろえて言う。 「すすきのが楽しみだ」と。 札幌開拓の歴史の中で、厳しい原野を切り拓くための活力を遊郭に託すことに決めた当時の政治力には驚嘆を隠せない。 疲れたら、女の肌が恋しくなる。 それは昔も今も変わら…